離婚後の仕事探しでは、保育園などの通常の預け先だけでなく、面接時や子どもの体調不良時の預け先まで先に考えておくことが大切です。仕事が決まっていなくても、自治体によっては「求職活動」を理由に保育施設を利用できる場合があります。ただし、利用期間や申込み条件は自治体ごとに異なるため、最初に市区町村の窓口へ確認しましょう。
離婚後の仕事探しで利用できる主な預け先
子どもの年齢、空き状況、利用時間、費用、急な呼び出しへの対応力を比べて、1か所だけでなく複数の預け先を組み合わせると探しやすくなります。
| 預け先 | 向いているケース | 確認すること |
|---|---|---|
| 認可保育所・認定こども園など | 就職後も継続して日中預けたい | 空き状況、申込時期、求職中の利用条件、保育時間 |
| 幼稚園の預かり保育 | 幼稚園に通う年齢の子どもを夕方まで預けたい | 預かり時間、長期休暇中の利用、就労要件 |
| 一時預かり | 面接、職業訓練、役所での手続きなど、一時的に預けたい | 事前登録、利用できる曜日、予約方法、利用時間 |
| 放課後児童クラブ | 小学生の子どもを放課後や長期休暇に預けたい | 対象学年、終了時刻、土曜日や長期休暇の対応 |
| ファミリー・サポート・センター | 送迎や短時間の預かりを頼みたい | 会員登録、援助会員の対応地域、送迎の可否、料金 |
| 親族や知人 | 面接や残業など、決まった時間以外にも頼れる人がいる | 頼める曜日、緊急時の連絡方法、無理なく続けられるか |
| ベビーシッターなどの民間サービス | 保育施設で対応できない時間帯に利用したい | 料金、対象年齢、キャンセル条件、病児対応の有無 |
施設の種類だけでなく、採用された勤務先の勤務時間に合わせて、送迎まで続けられるかを確認することが重要です。通勤時間を含めると、施設の終了時刻に間に合わないこともあります。
まず自治体に「求職中でも保育を利用できるか」を確認する
保育施設は、保護者の就労や求職活動などを利用理由として申し込める場合があります。ただし、求職中の利用を認めるか、利用できる期間、必要書類、就職後の報告方法は自治体によって違います。
市区町村の保育担当窓口に、次の内容をまとめて聞きましょう。
- 現在、仕事をしていなくても保育施設を申し込めるか
- 「求職活動」を理由に利用できる期間はどのくらいか
- 申込みに必要な書類は何か
- 空きのある施設と、申込みから利用開始までの期間
- ひとり親世帯としての申込み上の取扱いがあるか
- 就職が決まった後に提出する書類は何か
- 子どもが病気になったときの預け先や相談先
窓口へ行く前に、子どもの年齢、希望する利用開始日、希望する保育時間、住所、仕事を探す地域を整理しておくと、利用できる選択肢を確認しやすくなります。
仕事探しの段階では一時預かりを活用する
まだ就職先が決まっていない時期は、面接や職業相談のために一時預かりを利用できるか確認しましょう。認可保育所などの通常利用に空きがなくても、一時預かりなら利用できることがあります。
ただし、一時預かりは毎日同じ時間に利用できるとは限りません。登録や面談が必要な施設もあるため、面接が決まってから探すのではなく、早めに利用登録を済ませておくと安心です。
- 自治体や施設に一時預かりを実施している場所を確認する。
- 対象年齢、利用できる曜日、時間、料金、予約方法を確認する。
- 必要であれば子どもとの事前面談や利用登録を行う。
- 面接の日程が決まったら、預ける時間に移動時間を加えて予約する。
- 利用後に、送迎や子どもの様子など、継続利用で困った点を確認する。
面接の予定が早朝や夕方に入る可能性がある場合は、通常の一時預かりだけで対応できるかを確認してください。対応できない時間帯は、親族、ファミリー・サポート・センター、民間サービスなどを組み合わせます。
就職先を選ぶときは「預け先に間に合う勤務条件」を見る
仕事の内容や給与だけでなく、子どもの送迎を続けられる勤務条件かどうかも選考時に確認しましょう。特に、始業時刻、終業時刻、通勤時間、残業、休日出勤、在宅勤務の可否は、預け先との相性に直結します。
- 保育施設の開所・閉所時間に勤務時間が収まるか
- 自宅、預け先、勤務先の移動時間に無理がないか
- 残業や急な勤務変更がどの程度あるか
- 子どもの発熱時に早退や休みを取れるか
- 子どもの行事や通院に合わせて休暇を申請できるか
- 入社直後から利用できる勤務制度があるか
求人票だけでは分からない場合は、面接で「子どもの送迎があるため、勤務時間について確認したい」と伝え、始業・終業時刻や残業の実態を確認します。採用後に条件が合わないと、仕事と子育ての両方を続けにくくなるためです。
就職後に困らないよう、病気や急な呼び出しにも備える
保育施設は、子どもの発熱や感染症などで利用できないことがあります。そのため、通常の預け先とは別に、急な休みや送迎に対応できる方法を考えておく必要があります。
次のように、誰がどの場面を担当するかを事前に決めておきます。
| 場面 | 決めておく内容 |
|---|---|
| 朝、子どもが発熱した | 仕事を休む人、勤務先への連絡方法、受診先 |
| 保育施設から呼び出しがあった | 迎えに行く人、移動手段、連絡先の順番 |
| 残業になった | 延長保育の可否、代わりの送迎者、帰宅までの対応 |
| 土日や長期休暇に勤務する | 休日保育、学童保育、親族や支援サービスの利用 |
親族に頼る場合も、「いつでもお願いできる」と考えず、頼める曜日や時間を具体的に確認しましょう。頼れる人がいない場合は、自治体の子育て支援窓口で利用できる送迎・一時預かり・病児保育などを確認します。
離婚後に預け先を探すときの手順
預け先探しは、仕事に応募する前から始めると、応募できる勤務条件を判断しやすくなります。
- 子どもの生活時間を書き出す。起床、登園・登校、帰宅、就寝の時間を確認します。
- 自治体の窓口に相談する。求職中の保育利用、空き状況、申込期限、ひとり親世帯向けの制度を確認します。
- 通常の預け先と予備の預け先を決める。保育施設に加えて、一時預かりや送迎支援などを調べます。
- 面接に行ける状態を作る。一時預かりなどの登録を済ませ、面接日に利用できるか確認します。
- 預け先に合う求人を選ぶ。勤務時間、通勤時間、残業、休日勤務、急な休みへの対応を確認します。
- 採用後の利用手続きを行う。就労証明書など、自治体や施設から求められた書類を期限内に提出します。
保育施設の空き状況や申込み方法は地域や時期によって変わるため、インターネットの古い情報だけで判断せず、現在の自治体窓口や施設に確認してください。
預け先が決まっていない状態でも仕事探しを始めてよい?
預け先がまだ確定していなくても、自治体への相談や一時預かりの登録、求人情報の確認は始められます。ただし、預け先が未定のまま勤務開始日だけを先に決めると、就職後に送迎や急な休みの問題が起きるおそれがあります。
応募や面接の段階で、利用できそうな保育施設の時間、移動時間、予備の対応方法を確認し、勤務開始までに必要な手続きを整理しておきましょう。
最初に行うことは、市区町村の保育担当窓口へ「求職中で、子どもを預けて仕事を探したい」と相談することです。そのうえで、通常の預け先、一時的な預け先、病気や残業時の予備の預け先を分けて考えると、離婚後の仕事探しを具体的に進めやすくなります。







