40代女性でも、一定の条件を満たせば失業保険(雇用保険の基本手当)を受給できます。年齢や性別だけで対象外になることはありません。ただし、退職前の雇用保険加入期間、退職理由、すぐに働ける状態か、仕事を探しているかによって受給の可否や日数が変わります。
40代女性が転職時に失業保険を受給する主な条件
失業保険を受給するには、退職後に「失業の状態」にあり、原則として次の条件を満たす必要があります。
- 退職前に一定期間、雇用保険に加入していた
- 働く意思と能力があり、すぐに就職できる状態である
- ハローワークで求職の申し込みをしている
- 就職先が決まっておらず、仕事を探している
退職前の雇用保険加入期間
自己都合で退職した場合は、原則として離職前2年間に、被保険者期間が通算12か月以上必要です。
この「1か月」は、原則として賃金の支払いの基礎となった日数が11日以上、または労働時間が80時間以上ある月を指します。短時間勤務や休職期間がある場合は、実際の勤務状況によって数え方が変わります。
会社の倒産・解雇など、本人の意思によらない退職に該当する場合は、原則として離職前1年間に被保険者期間が通算6か月以上あれば受給資格を満たすことがあります。
すぐに働ける状態であること
失業保険は、退職した人全員に支給されるものではありません。就職する意思があり、健康状態や家庭の事情などから、すぐに働ける状態であることが必要です。
たとえば、病気やけが、出産、育児などのためにすぐ働けない場合は、通常の失業保険を受けられないことがあります。ただし、30日以上続けて働けない場合は、受給期間を延長できる可能性があります。
転職先が決まっている場合は失業保険を受け取れる?
退職後すぐに入社する転職先が決まっている場合、通常の失業保険は受給できません。失業保険は、就職する意思があり、求職活動をしている失業者を対象とする制度だからです。
一方、退職時点では転職先が決まっておらず、ハローワークで手続きをした後に早く再就職した場合は、条件を満たせば再就職手当の対象になることがあります。再就職手当は、失業保険の残りの日数など、複数の条件を満たした場合に支給される制度です。
退職理由によって受給開始時期が変わる
失業保険は、退職理由によって受給開始までの期間や給付日数が変わります。退職理由は大きく「自己都合退職」と「会社都合など」に分けられますが、最終的な区分は離職票やハローワークで確認されます。
| 退職理由 | 受給開始までの主な扱い | 給付日数への影響 |
|---|---|---|
| 自己都合退職 | 7日間の待期期間後、原則として給付制限がある | 加入期間に応じて決まる |
| 倒産・解雇など | 7日間の待期期間後、原則として給付制限はない | 自己都合より長くなる場合がある |
| 正当な理由のある退職 | 退職理由の認定により扱いが変わる | 特定理由離職者に該当する場合がある |
2025年4月1日以降の離職では、自己都合退職の給付制限は原則1か月です。ただし、過去5年間に複数回の自己都合退職がある場合などは、扱いが異なることがあります。また、一定の教育訓練を受ける場合は、給付制限が解除されることがあります。
「家族の介護」「配偶者の転勤」「通勤が困難になった」「心身の不調」など、やむを得ない事情で退職した場合は、自己都合と同じ扱いにならない可能性があります。証明できる資料がある場合は、離職票の内容にかかわらず、ハローワークで事情を説明してください。
40歳代の失業保険は何日もらえる?
自己都合退職の場合、基本手当の所定給付日数は、主に雇用保険の加入期間によって決まります。一般的には次のように、加入期間が長いほど給付日数が増えます。
| 雇用保険の加入期間 | 自己都合退職の所定給付日数 |
|---|---|
| 10年未満 | 90日 |
| 10年以上20年未満 | 120日 |
| 20年以上 | 150日 |
会社都合の退職や、一定の特定理由離職者に該当する場合は、年齢と加入期間に応じて給付日数が長くなることがあります。40歳は「35歳以上45歳未満」の区分に入り、特定受給資格者等に該当する場合の給付日数は、加入期間に応じて次の範囲が目安です。
| 雇用保険の加入期間 | 35歳以上45歳未満の場合 |
|---|---|
| 1年未満 | 90日 |
| 1年以上5年未満 | 150日 |
| 5年以上10年未満 | 180日 |
| 10年以上20年未満 | 240日 |
| 20年以上 | 270日 |
ただし、すべての会社都合以外の退職がこの表に当てはまるわけではありません。会社からの離職理由の記載、本人の説明、証明資料などをもとに、ハローワークが最終的に判断します。
失業保険の金額はどう決まる?
1日あたりの基本手当日額は、退職前6か月間の賃金をもとに計算されます。年齢や賃金額には上限・下限があるため、単純に退職前の給料をそのまま受け取れるわけではありません。
正確な金額を知るには、退職前6か月の給与明細や離職票に記載された賃金額を用意し、ハローワークで確認します。賞与は通常、基本手当日額の計算に含まれません。
受給総額を計算する場合は、次の式を使います。
基本手当日額 × 所定給付日数 = 基本手当の総額
ただし、実際の支給額は認定日に確認された失業日数などによって変わるため、上の式だけで支給額を確定することはできません。
40代女性が退職後に行う失業保険の手続き
失業保険を受けるには、退職後に自分でハローワークへ手続きに行く必要があります。次の順番で進めます。
- 勤務先から離職票を受け取る
- 住所を管轄するハローワークで求職の申し込みをする
- 離職票を提出し、受給資格の確認を受ける
- 7日間の待期期間を過ごす
- 必要な求職活動を行う
- 指定された認定日にハローワークで失業の認定を受ける
- 認定された日数分の基本手当を受け取る
離職票が届かない場合や、離職理由の記載に納得できない場合でも、勤務先に連絡した記録などを持ってハローワークへ相談できます。離職理由をそのまま確定させず、事実関係を説明してください。
退職後すぐに働けない場合の注意点
40代では、親の介護、子どもの世話、本人の治療などを理由に、退職後すぐに働けないことがあります。この場合、求職活動をできない状態で失業保険を申請すると、受給要件を満たさない可能性があります。
すぐに働けない期間が30日以上になる見込みなら、受給期間の延長を申請できる場合があります。延長してもらえる期間や申請期限は事情によって異なるため、退職後は早めにハローワークへ相談してください。
受給できるか判断するための確認ポイント
自分が対象になるかを確認するときは、次の順番で整理すると判断しやすくなります。
- 退職日と、退職前2年間の雇用保険加入期間
- 離職票に記載された退職理由
- 退職後すぐに働ける健康状態・生活状況か
- 転職先がすでに決まっているか
- ハローワークで求職の申し込みができるか
40代女性であること自体は、失業保険を受給できない理由にはなりません。まずは離職票と雇用保険の加入期間を確認し、退職理由や家庭の事情に特別な事情がある場合は、その資料を持ってハローワークで受給資格を確認してください。







